日伯友好カップ

2008年8月28日 ジーコからのメッセージ

[2008.08.30]

今年で11回目となる日伯友好カップが、成功のうちに幕を閉じました。
以前から、U-15のカテゴリーの重要性を語り続けてきたジーコは、選手達のモチベーションを上げてくれる、象徴のような存在であるだけでなく、より良い大会にするために、毎日奔走していました。

Photo_7

Photo_8 

運営のすべてに関し、準備から細部に渡って、携わってきたジーコ。

Photo_5

CFZ(ジーコサッカーセンター)と、CT(トレーニングセンター)の2か所で行われる試合も、会場を行き来しながら、じっくり見守りました。

ジーコのブログや、ポルトガル語版の公式大会リポートのための写真も、自ら数多く撮影。

Photo

それも、たびたび訪れるブラジルメディアの取材対応など、日常の仕事をこなしながらです。

Photo_2

そして何より、日本から参加した市川トレセン、Jリーグ選抜、鹿島アントラーズ、鹿島ノルテの4チームには、ことのほか心を砕き、緊張していればリラックスできる雰囲気を作ったり、試合以外にも良い思い出が作れるように配慮したり、思うような結果が出なかった後では、厳しくとも愛情あふれる言葉を、選手や指導陣に語ってくれました。

Photo_3

少年達の熱い戦いと、サッカーの未来を育てるための、ジーコの情熱の日々が一段落し、日常が訪れたCFZで、ジーコはあらためて、日本に向けて語ってくれました。最後は、そのメッセージをご紹介します。

【ジーコからのメッセージ】

Photo_4

U-15のカテゴリーというのは、若い選手達がサッカーに定着し、本当にサッカーの経歴を続けていくのかどうかを、決める年代です。昔は、ジュベニールといって、16、17歳がそういう世代でした。でも今は、一番重要な時期が、もっと早いインファンチウ(U-15)に移ったように思います。だから、ビッグクラブも含め、すべてのチームが、このカテゴリーにかなり力を入れ始めています。日伯友好カップにも、出場するために、とても良い準備をしてきます。この大会が現在、非常に重要視されているのは、そのためです。

日本のチームは、なかなか思うように結果を出せずにいます。その大きな問題は、大会直前にこちらに到着する、ということだと思います。時差や食べ物、環境など、ブラジルのコンディションに適応し、試合に耐えられるフィジカルを準備するには、普通は3、4日間かかることなんです。
注目すべきなのは、初戦の前半は良いスタートを切るんですが、後半になると、チームは非常に消耗していることです。それで、効果的なプレーができなくなる。そして、最終戦になると、もっと良いプレーができるようになっている。もっと良く適応しているからです。
だから、日本のチームが少なくとも、大会の3日前にこっちに来ることができれば、もっと結果も変わってくるはずなんです。
私はいつでもそれをやっているから、分かっています。誰にとっても、とても難しいことなんです。彼らが若いから、大人よりも簡単に適応できる、というものではありません。
特に、日本の少年達もクオリティが高いのを見ていますから。Jリーグ選抜も良いチームで、良い選手達がいた。でも、後半になると、プレーの生産性が落ちた。だから、良い結果が出せなかったんです。

日本人の精神的な弱さを指摘する声もあり、実際、そういう面があるのも確かです。しかし、それは良い準備をすることで補えることです。良い準備をすれば、それが心理面を助けてくれる。もし良い準備ができなければ、心理的にも、それ以上に落ちる。

日本の練習は、そんなに変わることはないと思います。しかし、私がいつでも言ってきたのは、下部年代で、もっとフィジカルの強化をしないといけない、ということです。栄養管理は重要なことです。選手になるために競っていく上でね。なぜなら、それもまた、違いを生みだしていると思うからです。
競り合いや接触プレーをする上で、現代はフィジカル面が均衡している。だから、日本人は良いフィジカルを身につけなければならない。ブラジルのような、他の文化、他の指導法の中でやってきた国と、対等に戦っていくためにはね。

日本の皆さんの健闘を祈ります。そして、1人でも多くの選手達が、夢を実現できることを、応援しています。

ジーコ

<文=藤原清美・写真=Jorge Ventura / George Henrique>

in [日伯友好カップ] |

< 前の記事へ | 最新の記事へ | 次の記事へ >