日伯友好カップ

2008年8月25日 日本勢、スタッフも審判もみんなが貴重な体験

[2008.08.26]

リオの青空の下で過ごすのも、あと2日。大会では準決勝が行われる中、日本勢も、Jリーグ選抜と鹿島ノルテが最後の親善試合、そして、鹿島アントラーズがジュリオ・セーザルの指導のもとでのトレーニングに臨み、それぞれの集大成を行いました。

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一方、この遠征で貴重な経験をしているのは、選手達だけではありません。今日は、選手以外にも頑張った、様々な人たちを紹介します。

★吉田哲朗審判

今回の遠征では、普段はJFLで笛を吹いている、吉田哲朗審判も同行。毎日ブラジルの審判団と組んで、公式戦や親善試合と、数多くの試合で実際にジャッジを行いました。

選手だけでなく、吉田審判のことも毎日観察していたジーコからは、「おめでとう!素晴らしい審判ぶりだったよ!」と、絶賛されました。

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【吉田哲朗審判】

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日本とは少し判定基準が違うんですが、自分なりには慣れてきて、うまく行きそうかな?という感じです。違うのは、手のファウルや後ろからのファウルを、すぐに止めるところですね。日本の場合は、手のファウルだと、やれそうだったら少し流すところもあるんですが。そういう意味で、日本のジャッジはヨーロッパ風だと思います。
(ジーコに褒められたのは)今日はアシスタントレフェリーだったんですけど、主審の基準と合わせながらやれたことと、オフサイドラインをキープできたことだと思います。
こっちのレフェリーはすごく自信を持ってやっているので、日本に帰っても、そういう自信を持って、やっていきたいと思います。

また、吉田審判は、チームを組んだブラジルのアルトゥール・ギリェルメ審判にも、自分のジャッジに対する意見や、ブラジルと日本の違いなどについて、常に説明を求め、貪欲に勉強していました。
そのアルトゥール審判からは、「吉田審判の一番いいところは、確たる信念を持ってジャッジを下せるところ。どんどん判断を下し、笛を吹いていかなければいけない審判の役割では、そこが大事なんだ。素晴らしい審判になれるから、頑張ってほしい」とエールが送られました。

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★指導者を目指す名良橋晃さん

指導者を目指すために、遠征に同行した名良橋さんにとっても、精力的に試合を観戦し、練習を見て、有意義な大会となりました。

【名良橋晃さん】

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1週間という短い期間だったけど、学ぶことは多かったですね。ピッチの中では、ブラジル人と日本人の違い、特に、ブラジル人の戦う気持ちを全面に出して臨むところなんかは、今後、若い世代を育成する上で、伝えていきたいことです。技術を教えるのもそうですが、指導者もベンチから一緒に戦うという姿勢を見せていくことが、大切だと思います。
ここへ来た3チームとも、結果は出なかったものの、頑張ったと思います。いい経験になるかどうかは、それぞれが課題を持ち帰って、日々の中で活かしていけるかにかかっています。指導者の皆さんも、ここで学んだことを、選手達にしっかり伝えていって欲しいと思います。

実は名良橋さん、この遠征中に大きな決意をしたのです。今日の夜は、それをジーコに相談しました。それが何かは、今後の名良橋さん自身の発表に譲りますが、刺激の多いこの大会での経験が、人生の大きなステップになるようです。

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★スタッフが燃えるペラーダ

夜は、この大会の陰のメインイベント、とも言える、スタッフチームのペラーダ(草サッカー)が行われました。

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ブラジル人チームと日本人チームに分かれての対決。ブラジル側には、ジーコの息子3兄弟(現役プロ選手のチアーゴ含む)が参加し、日本チーム、やや不利なのでは?と思いきや、日本チームには、あのサントスが助っ人として参加してくれました。鹿島、清水、神戸、草津と、長年日本サッカーに貢献したサントス。今日は日本語でビシバシ指示を出しながら、現役さながらのプレーを見せてくれました。

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この大会の運営をサポートしている、鹿島アントラーズの高島雄大さん。どんなに小柄でも、大きなブラジル人を弾き飛ばす勢いを見せて、大奮闘。ちなみに、高島さんのサイズは、ジーコと比べても、この通り。

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いつもは「声を出せ!」と選手たちを指導する監督陣。確かに声は飛び回っているのですが、その半分は「だぁぁぁ!」「クソォオオ!」「ワァーー!」という、雄叫びに過ぎなかったことは、ま、気合の表れということで。また、センターバックとして指示を出し続け、守備を統率する土田監督。でも、いったん自分が抜かれると、ものすごくムキになって、相手を追い続けるのも、ま、気合の表れということで。

この試合には、ジーコの兄であり、名監督、名テクニカルコーディネーターでもあるエドゥーもやってきて、野次を、もとい、檄を飛ばしていました。

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サッカーのこととなると、まったく手を抜かないブラジル人。日本人も負けてはいられず、勝利こそ2対1でブラジルチームに譲ったものの、“レクリエーション”とは絶対に呼べない、真剣勝負を満喫しました。

ちなみに、日本チーム唯一のゴールを決めたノルテの亀谷監督は、シュートをセーブされた時の悔しがり方も、ゴールを決めた後の歓喜も、その後、ビール片手にブラジル人と盛り上がる時も、すっかり「現地の人」、というか、むしろ、完全に「ブラジル人」でした。

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最後はシュハスコでお疲れ様会。陰のメインイベントで燃えた、熱い夜でした。

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《今日の試合結果》

準決勝
ヴァスコ・ダ・ガマ 1-2 クルゼイロ
コリンチャンス 3-2 ボタフォゴ

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大会の歓喜と涙が交差する大会も、いよいよ明日は決勝です!

<文=藤原清美・写真=Jorge Ventura / George Henrique>

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