2008年8月24日 日本の3チーム、それぞれの経験
[2008.08.25]
いよいよ大会も、マッタマッタ(ポルトガル語で、生きるか死ぬか)の決勝トーナメントに突入。準々決勝4試合が行われました。残念ながら、進出できなかった日本の3チームですが、今日は指導陣の方針のもと、それぞれが貴重な体験をしました。
★今日の鹿島ノルテ
鹿島ノルテは、現在フットサル日本代表監督を務めるサッポが運営する、リオのフットサルスクールの生徒と、試合をしました。
相手は2チーム。ノルテも2チームに分かれて臨んだこのフットサル対決。毎日サッカーに取り組む選手達ですが、フットサルでも負けていません。ノルテチームは2位と4位。2位のチームの結果は10対3の勝利と、6対3の敗戦。準優勝トロフィーが授与され、大喜びの選手たちには、亀谷監督も「いい経験になった」と、笑顔でした。
試合後は、サッポスクールの選手達と交流会。言葉の壁を越えて、笑顔を交わしあった選手達。日本を愛するサッポ監督と、息子のホドリゴさんの粋な計らいに、感謝です!
【キャプテン薄井直樹選手】
最初のチームとの対戦は、意外とやれて良かった。2チーム目との試合では、プレッシャーとか早くて、難しかった。でも、今日のフットサルは、すごく面白かったです!
※ここで亀谷監督、インタビューに乱入。「キックオフ直後に、まず相手にパスを出して、ゴールを献上したのは、キャプテンだったよな?」選手一同、大笑いする中、「そうだっけ?」。サッカーも上手ですが、トボけるのはもっと上手な、薄井キャプテンでした。
★今日のJリーグ選抜
Jリーグ選抜は、マドゥレイラとの親善試合を行いました。公式戦は終わったとは言え、試合前、名取監督は「この試合は大事だからな。ここまでやってきたことを、全部出してやってみろ!」と、選手たちを激励し、ピッチに送り出しました。
そしてその通り、経験を糧に、力強く戦った選手達。2対1で勝利を挙げ、この遠征の成果を見せてくれました。
★夜は3チームが合流
夕方からは、今日ブラジルで初めてのオフを満喫し、リフレッシュした鹿島アントラーズも合流。3チーム揃って、マラカナンへ。ブラジル全国選手権ヴァスコ対ボタフォゴの試合を観戦しました。
リオのライバル同士の対決となったこの日、スタジアムの雰囲気、ハードにぶつかっていく両チームの戦いに、選手達は圧倒されました。Jリーグ選抜の名取監督も、元日本代表、元Jリーガーの血が騒ぎ、「いや、すごかったですよ、さすがですよ!」と、興奮を語ってくれました。
試合後は、そのままみんなでブラジル名物、シュハスコを食べに行きました。大きなお肉を前に笑顔の選手達。
誰が言い出したのでしょう。同じくブラジル名物のグァラナジュースもたくさん飲んで、空き瓶を並べたら、こんな感じになっちゃいました。
★元日本代表、名良橋晃さんは語る
今日のシュハスコで、ただ1人、ちょっぴり不服そうだったのは、名良橋晃さん。ブラジルの食事になくてはならない、フェジョンという豆の煮込みを、御飯にかけて食べるのが大好きなのに、シュハスコレストランには、そのフェジョンがなかったのです。
そんな風に、すっかりブラジル人化している名良橋さんは、ご存じの通り、元日本代表であり、元鹿島アントラーズの選手。今回の遠征に同行して、毎日精力的に動き回っています。
ブラジルのジュニアユースのチームを見たい、ジュニアユースの監督さんが、どういう指導をしているのかも見たいっていうのが、まず目的です。それに、この大会が非常に大きくなってきたので、僕も指導者の道を目指すためにも、見てみようとやってきました。またジーコにも是非会って、刺激を受けたいというのもありました。
あとはやっぱり、どうしても目線がラテラウにいっちゃうんで、いい選手を見て、僕も刺激を受けたいと思います。
僕も数回、セレソンと試合をしましたが、僕らの時代には、この年代でこういう大会のためにブラジルに来るっていう経験は、全然ありませんでした。だから、選手達に言いたいのは、本当に貴重なチャンスだということ。レベルの高い相手とやることで、自分のレベルもあがる。旅というのも楽しいと思うので、夏休みの思い出として、ぜひ、いい経験をして欲しいと思います。
名良橋さんはこの大会で、何を感じたのでしょうか。また、目的はどこまで果たせたのでしょうか。その答えは、またここで紹介します。
3チームのブラジル遠征、いよいよ残り2日間です!
《今日の試合結果》
準々決勝
フルミネンセ 1-4 ボタフォゴ
コリンチャンス 1-0 ジュヴェントゥージ
インテルナシオナウ 2-3
CFZ・ド・リオ 0-2 ヴァスコ・ダ・ガマ
<文=藤原清美・写真=高島雄大 / Jorge Ventura / George Henrique>