ジーコ備忘録
[2008.07.10]
ジーコ(著) 鈴木 國弘(翻訳)
講談社 1800円 2007年5月15日発行
2006年5月15日。ワールドカップドイツ大会に向けたメンバー23人が発表されました。本書内でもカギとなっているこの日から、ちょうど1年後の2007年5月15日。“日本サッカーのために”書き残した『ジーコ備忘録』定価:1890円(税込)が発売にされました。
2006ワールドカップ日本代表監督、ジーコが理解しきれなかった日本人のメンタリティとは…?今明かされる2006ドイツワールドカップ代表監督の真意! 2002年7月22日の日本代表監督就任以来、ジーコが歩んだ4年間の苦悩と葛藤の日々、そして姿を変えつつ成長していったサッカー日本代表を克明に記録。期待に胸膨らんだ「黄金の4人」の形成、奇跡的な優勝を遂げたアジアカップ……、接戦の続いたワールドカップアジア予選、そして目を疑ったワールドカップ本大会、オーストラリア戦の「魔の8分間」、ブラジル戦での惨敗。あまりにもショッキングな結果に、誰もが重く口を閉ざし、いまだ真相が明らかになったとは言いがたいジーコ・ジャパンの全貌。しかし、辛い出来事から目を背けていては日本サッカーに未来はない。「忘れたき惨敗にこそ深く静かに省みよ」を胸に本人が残した言葉が初めて公のものになる……!
目次
序章■2007年3月 トルコ・イスタンブール 「回顧」
1章■2006年6月12日 2006ワールドカップ vs.オーストラリア 「悲劇の間」初戦・前夜/オーストラリア戦へ向けての準備/流れが変わった「誤算」/選手を交代した意図/悲劇の始まり/「悪夢の8分間」を振り返って/真の意味でのコミュニケーション
2章■2006年6月18日 2006ワールドカップ vs.クロアチア 「内なる闘い」作らざるをえなかった規制/メンタル面の修復/クロアチア戦キックオフ/命拾いした前半戦/後半戦、天国と地獄の境目/かすかに残った希望
3章■2006年6月22日 2006ワールドカップ vs.ブラジル 「王国との対峙」ブラジルから3点取った日本/メンバーを明かさなかった理由/試合直前までの駆け引き/希望から惨敗への転落/グループリーグの総括と本音
4章■2002年6月18日-2003年 2002ワールドカップ以後 「代表監督狂想曲」’02トルコ戦で露呈した精神的問題/代表監督就任/「黄金の4人」誕生/世界情勢に翻弄された'03年
5章■2004年 2006ワールドカップ アジア地区第一次予選 「苦悩と手応え」辞意の覚悟あったシンガポール戦/国内組と海外組/無断外出事件/暑熱対策/シンガポールでの教訓/充実の欧州遠征/アクシデントにも動じないチーム
6章■2004年7月20日-8月7日 AFCアジアカップ 中国2004 「ファミリー」修羅の場/狙いどおりのオマーン戦/反日感情渦巻く重慶/ファミリーと化した選手とスタッフ/ヨルダン戦に見た「信じること」の尊さ/バーレーン戦での底力/アジアを制して得られたもの
7章■2005年 2006FIFAワールドカップTMドイツ大会 アジア地区最終予選 「世界を摑むまで」殴り合いになったら行けばいい/中田英寿という選手/消化不良で迎えたイラン戦/3バック、4バック論争/メディアとの空白期間/流儀に反しての大一番/「謎のチーム」ではなかった北朝鮮/大声で摑んだワールドカップ出場権
8章■2006年5月15日-6月4日 2006ワールドカップドイツ大会直前 「日本代表」疑問が残ったマルタ戦/日本という国について/本大会メンバー23人の選考/変わっていった代表内の空気/「自由」――その理想と現実
終章■2007年3月 トルコ・イスタンブール 「すべてが終わって」