過剰なる仲介者達
[2008.07.29]
今週のバーハ・ダ・チジューカ・コネクションはある面、私がフェネルバフチェの指揮官を辞めてから、最近一番多く耳にしている質問に対しての解答だと言えます。そして、その質問とは、「ジーコ、貴方は何処へ行くのですか?」と、言う問いかけです。いったい私は今後何をやるのか、果たして何処へ行くのかを知りたいのです。その理由は、私が2002年のW杯以降には遥か彼方へと出向いているからです。先ずは日本でした。その後にはトルコへと直接向かったのです。でも、今日ではその背景は異なると言えるでしょう。
既に私はイングランドやポルトガルなどの国での監督に就任させられ…、更には私には構想外だと常に明確にしてきた我らがブラジル代表の時期監督候補とまで報じられました。マスメディアの力がこのような話題を作るのであり、実際には、メディアの力を操作する人物の影響だと思えるのです。全てのケースに於いて、最も私に奇異な感じを与えたのは、エージェントや仲介人からの話や、かつて耳にしたこともない大勢の人物によるオファーや構想でありながらも、実際にあったのは、私がまだフェネルバフチェの指揮に就いていた時に受けたベンフィカからの正式なコンタクトが唯一なのです。
何十年間に亘るサッカー界での生活に於いて、私はワールドワイドな代理人の過剰さに仰天させられます。クラブまたは連盟自体がこの異常な仕組みの捕虜と化しているかのように思えます。まるで一プロフェッショナルが自己の将来をクラブまたはセレソン(代表)と交渉をして欲しくないかのように見えるのです。全てが仲介人を通じてであり、多くの場合には便宜をはかるためにいるかのようです。そして、このような状況からロシアやアラブ首長連邦国など、世界中からの人物が姿を現しました。私は、5人ないし6人もの同クラブの代理人、又は、代理人を名乗る人物の訪問を受けたのです!実際には、異なる40人から30件以上のオファーが届きました。正に狂気の沙汰です!
今日ではグローバル化されたこの様な文化で育っておりません。私は、一人の代理人に自己の将来を委ねる、または、直接交渉する時代の人間です。それだけなのです。私はCFZ do Rioの会長として、監督や選手達などの契約を自分自身で行いました。本人と面と向かってです。もちろん正代理人なる人物は受け入れ、彼らが何れかの当事者を代表する役割を果たしているのであれば、私は決して代理人や仲介人に対して偏見は抱いておりません。但し、現状は仲介人と名乗る人物は、実際には多くがメリットを得るために両当事者に対して一方の味方であるかのような発言をする者なのです。彼らは常に委任状を手にするように試みます。目下、私自身のことを代弁している訳であり…、この事実は常に一目瞭然かのように感じます!
これら全てが私を躊躇させているのです。私の思考力では、クラブや組織がこの様な仕組みから利点が得られるのか、理解出来ません。但し、CFZ do Rioでこのようなことが起こり得るのは難しい事実だと保障出来ます。でも、疑問の余地も無く、このようにして取引ゲームは行われているのです。今日に至り、私は自分が信じる方法で進めることを好んで来ました。そして、私は風潮に影響されることは無く、過去にもそのような経緯は存在せず、特に55歳の今となって変わることなど有り得ません。このような背景の下、私はCFZ do Rioのプランニングに協力しながら、孫を楽しみつつ暫しの休養を取っています。でも、私が選択した職業であるサッカーの監督業に再度就けることを期待しております。但し、サッカー界から足を洗って他の活動に専念する可能性を排除することもしません。でも、現時点で私が望んでいることではないのです。
以上で、皆さんの疑問に答えられたかと思います!何時も通りに私は平静な態度で確信を持って前進するが故に、今後とも皆さんが私を応援し続けてくれることを願っております。
それでは皆さん、ウン・グランデ・アブラーソ!また来週お会いしましょう!
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