ジーコの主張

ビッグの闘い

[2008.04.15]

我々は7日にロンドンにてチェルシー戦敗北後に欧州チャンピオンズリーグ参戦に終止符を打ちました。勝敗に関わらず、現時点で取り上げられるテーマは欧州チャンピオンズリーグ以外にはありません。今週のヨーロッパ・コネクションは、フェネルバフチェの総括を行い、現在では世界で最も競争の激しい大会でもあるこの欧州チャンピオンズリーグに関するビジョンを幾つか提唱します。

先ず、異なる十数カ国のスター選手達からなる真の世界選抜とも言うべき敵を相手に、臆することなく、毅然とした態度で勇敢に闘った全ての選手達を称えたく思います。そして、トルコのマスメディア及びサポーターの皆さんによる温かい出迎えとオマージュは大変重要な出来事でした。更にこの場を借りて、ブラジルから届いた全てのご声援に感謝致します。

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でも、私は決して結果に対して満足しておらず、敗退に納得していない心境だと語りたく思います。更に勝ち進める事実を証明しており、従って、この敗退を消極的に受け入れる理由はありません。結局のところ、我々を敗退へと追い詰めたチームに一勝して欧州チャピオンズリーグを後にしたのです。我々は歴史的偉業を成し遂げ、多くの人達を驚かせて、全ての試合に於いて我々のスタイルを貫きました。万事OKだと言えるでしょう。でも、私にとっては如何なる大会にも勝利を信じて臨む姿勢は大変明確であり、準々決勝での敗退を喜ばしくなど感じておりません!

但し、仕事自体に満足していないことを意味する訳では勿論ありません。我々が万人の注意を引く戦績を残したことは理解しており、幾つかの制限を超過し、インテルに勝って、セビリアを敗退へと追い込み、トルコサッカーの進化の可能性を証明しました。更なるは、チェルシーはホームで試合をしているにも関わらずに、時折懸念している敵を目にしたのです。遅延行為やボールを隠すなど、嘆かわしい事実だと言えます。彼らは我々の執拗さに驚いたのです。

残念ながらこの決定的な状況で、正しく欧州チャンピオンズリーグに向けての一大補強となったロベルト・カルロスを起用出来ませんでした。そして、この問題はこのタイミングで取り上げることが必要だと思います。トルコのチーム勢にとっては、現在欧州チャンピオンズリーグはほぼ現実離れした大会だと言えます。欧州国籍の外国人選手枠に制限が無いイタリア、スペインやイングランドのチーム勢は真なる世界選抜を編成出来る事実に反して、トルコなどの国々は外国籍選手の枠が5、6人に制限されています。正に雲泥の差だと言えるでしょう。

何よりも先ず、私はトルコ人選手のクオリティーを決して見くびっている訳ではなく、正にその逆であることを、完全に明確にしておく必要があります。逆行に面して大きな力を披露してくれた選手達など、我々は有能な選手達を有しており、彼らは今回更なる経験を積んで戻って来たのではないかと思います。でも、察して下さい。正にこの経験が欠如しており、最たるはハイレベルでの交代要員の可能性が不足しているのです。準々決勝へ進出したチームの例として、チェルシー、リバプール、アーセナル、バルセロナのベンチを観察して頂けますか?皆さんは、世界チャンピオンや母国の代表で不動のレギュラーとして活躍するアフリカ人選手など、要するに、如何なる監督にとっても可能性の多様さ溢れるベンチを目にすることが出来るでしょう。

もしも、トルコがそしてフェネルバフチェが確実にこのえり抜きの強豪軍団に名を連ねたいのであれば、私の見解ではチームに於いての外国人枠の壁を取り除くことが基本です。この件は、我々の会長の既に以前からの闘いであり、今後は全てが更に明確になったかの様に思えます。国内の数チームにとっては歴然とした不利な立場に立たされるのは理解しておりますが、若しかしたら、国内大会が大いなる国際評価を得る可能性があり、然すれば、現段階に於いて外国人の殺到で張り合えないチーム勢にとっても中期で利点となるのではないかと思います。

教訓は残りました。もう少しの運と、決定的瞬間にミスを犯していなければ、若しかしたら今日の歴史は違っていたかも知れません。でも、事実と明白なる証明は、依然として我々は組織力で異なる段階にあるのだと言うことです。辿り着くことは可能であり、私はそれを信じています。でも、その方面でのトルコサッカー連盟の協力が必要です。今後、我々は再度欧州チャンピオンズリーグへと導いてくれるトルコスーパーリーグでのタイトルに挑みます。前進あるのみで、我々は来シーズンの大会へ再び参戦すべくこのタイトル奪取に向けて闘うのです。我々の目的はタイトル制覇であり、更にハードに献身するのです。そして、その可能性への疑いは禁物だと、我々は今シーズン既に証明しています。

それでは皆さん、また来週お会いしましょう!

ウン・グランデ・アブラーソ!

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