ジーコの部屋

もうひとりのラジオ放送の被害者

[2007.03.24]

80年代のフラメンゴの仲間の”悪ふざけ“が日常茶飯事だったことは既に何度かお話した。特に“トランシーバーとラジオ生放送を使った場合は100%の確率で成功したものだ。今回は以前選手の怪我の話題でご紹介した当時の名フィジカルコーチ、フェルナンド・ソアレス氏の登場。私自身、彼等(オビーナ、ニウマー、ケーロン、アレマン)と同じ様な大怪我の経験がある。どんなに辛いかも身に染みて知っている。

だからこの懐かしい“悪ふざけ”の話で少しでも気を紛らわせてくれればと思う。恒例の試合に備えての合宿中での事、例のラジオ番組の偽インタヴュー決行を決めた我々は犠牲者をフェルナンド氏に定め彼を探していた。
「いた、いたっ!」リビングの端っこにボーッと一人で座っている。
仲間の一人が何気なく彼の傍にトランシーバーと周波数を合わせたラジオを置く。
そしてラジオをつけ自然に番組に聞き入るふりをする。

後はこっちの出番だ。
「こんにちは!全国四千万人のフラメンギスタ(フラメンゴサポーターの愛称)の皆さん、ご機嫌いかがですか?今日は大事な試合を控え緊張感漂うフラメンゴの合宿所からの中継です・・・・云々」
この時点で既にフェルナンド氏の関心は100%ラヂオ中継に集中。そしてインダヴュー開始・・・・・

偽キャスターが一人の選手をつかまえて「どうですかチームの状態は?」
そして選手は「うーん、そーですねぇ・・・全国のサポーターの皆さんには”絶好調”と自信を持って言いたいところなんですが・・・・実はぁ・・・・日ごろから応援していただいてる皆さんには嘘はつきたくないんで本当の事を言うとぉ・・・・うちのフェルナンドコーチが問題でしてぇ・・・もぉ、ホントひどくてぇ、そのぉ、昨日の練習でもぉ・・・実はぁ・・」
これを聞いていたフェルナンド氏は、もぉ、顔面蒼白「だれだあ~・・・何をしゃべってるんだあ~~(怒)」

さらにインタヴューは続き・・・
「彼は空手の師範なんですけどぉ、それはそれでいーんすよぉー・・・・でもぉ何もよりによってサッカー選手のオレ達にぃ、マトモな練習させないでぇ、受け身の練習だとか言ってぇー地べたに転がしたりぃ~、 押し倒して無理矢理受け身をさせたりぃ~、何人かは怪我しちゃってぇー大事な試合出られないしーっ、ひどくてぇー、もぉみんなヤル気なくしゃってー・・・・マジ、 ゲームどこじゃないんすよーっ」

これで完全にブチキレたフェルナンド氏、合宿所内のありとあらゆる部屋のドアを叩きまくり何とかインタヴューの“犯人”をひっ捕まえようと必死の形相。やっと我々のいる部屋にたどり着き物凄い勢いてドアを叩く。

その時我々はまだ偽インタヴューに夢中。一人がドアを開けに立った瞬間「さっさとドアを開けろ~~」ドアを開けて彼の物凄い形相を見た瞬間又いっせいに湧き上がる大爆笑。


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「何バカ笑いしてるんだ!!インタヴューの犯人はどこだぁー、全国に向ってバカな事並べやがって、もぉマジ、許さない!!」最悪な事に一番近くにいた私に物凄い勢いで飛び掛かてきた。 あまりの勢いに仲間が割って入り彼に白状した時のシラーッとした空気は今でも忘れられない。その後は全員て腹筋がちぎれる程の大爆笑。しかし、当時はたわいない悪ふざけだったが、よく考えて見ると今日問題になっている選手の怪我に関し本当に柔道や空手の受け身を選手が体得していたら・・・。あの素晴らしい格闘技独特のバランス感覚を会得したら・・・・かなりの割合で怪我から身を守れるのではないか。もしかしたら真剣に検討する価値がありそうな気もするがいかがでしょう。あらためて怪我をした選手の一日も早い復帰を祈って。それではまた

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