ジーコの主張

「あるひとつの情熱と決戦」

[2006.08.28]

Photo_21 先週の土曜日、フェネルバフチェはトルコ・リーグ第3節でリゼを下し、3連勝で単独首位の座を保持しました。数多くゴールチャンスがありましたが、2―1の結果で終わった試合でした。今回のヨーロッパコネクションではこの試合のキックオフ前に起こった出来事と、こちらフェネルバフチェの動向を取り上げたいと思います。

伝統的に、トルコ国歌をリーグ戦の全試合キックオフ前に演奏し、サポーターも一緒に斉唱します。この事だけでも、如何にサポーターが試合に魅了するかが一目瞭然です。しかしそれ以上に試合相手のリゼが試合前のピッチ入場時に執った行動は大変興味深く私にとっても初めての体験でした。上記写真でも伺えるように、彼らは今週の我々のディナモ・キエフ戦へ向けて激励の横断幕を手に行進したのです。我々は次のディナモ・キエフ戦では、2―0又は3得点差で勝利しなければならない大切な試合です。

Galatasaray(ガラタサライ)やBesiktas(ベシクタシュ)など天敵との対戦前に同じような行動を私が示せるか否かは定かではありませんが、何れにしろこの様な事はとても驚きました。対戦直前に公の場で横断幕にて対戦相手を応援する光景は私の経験では前代未聞です。世界中を駆け巡っている私にとって本当に驚いた出来事でした。

この日の試合は普段どおりにフェアーに行われ、優勢に転じた我々が勝利を収めました。しかしこの試合での反省点は多くディナモ・キエフ戦では、決して今回のような決定的な得点チャンスを逃す訳にはいきません。1点差以上で勝利しなければならず、ミスは致命的になりかねません。

フェネルバフチェは、ディエゴ・ルガーノ選手の入団により新たなる心魂が注入され、彼が守備面での経験を生かし活躍してくれる事を確信しています。更に期待感を持って攻撃面での外国籍選手1名の補強を待ち望んでいるのが現状です。我々の選手層は厚く、外国籍選手の補強が成されれば更に戦力アップとなります。ディナモ・キエフを下せれば、欧州チャンピオンズリーグで相応な役を演じることが出来るのではないかと確信しております。

今週の水曜日に開催される試合のチケットは既に完売となっており、5万2千人の熱狂的なサポーターによる応援は、チームを勝利へと導く大きな力となるでしょう。その応援に応えるよう闘志と内容の濃いサッカーを展開していきたいと思います。いざ、出陣、そして、応援をヨロシク!それでは皆さん、また来週お会いしましょう!

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